アリ族の冒険

海外での経験や思ったことをまとめることが多いです。

『電子お年玉』の今とこれから

ニーハオ!みっつです。

 

新学期が始まって2週間がたちました。

冬休み明け、久々に友人に会うとまず春節の話になります。

 

ご存知の通り、春節は旧暦の新年を祝うもので、年明け数日間がお休みになります。

新年といえば日本にはお年玉文化がありよね。中国でも、「红包(ホンバオ)」というお金の入った赤い包みを配るという文化があります。红包は、もともと正月に限らず祝い事の際に使われます。その中でも正月は主に親戚から子どもへ渡されるので、ほとんどお年玉と一緒です。

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このお年玉的な红包が、最近はオンライン(WeChat)で送られるとの噂を聞いたので、北京出身の友人と話してみました。

北京では『電子お年玉』が既に一般的なんでしょうか?

  

数人に聞いたところ、「红包は正月に会えば現金で渡され、会わなければWeChatで送られることもある」みたいです。

 

やっぱり基本的には親戚と実際に会って現金を渡すんですね。元々の文化と伝統を大切にするというか。東北地方出身のルームメイトはその方が儀式感も出るよね、とも言ってました。

日本人もお年玉をオンラインで送るのには抵抗がある人が多いんじゃないでしょうか。

 

一方で、『電子お年玉』ももうあるんですね。日本だとまだ馴染みがある人は少ないと思いますが。

北京出身の友達は今年おばさんからWeChatでもらって、当人いわく「現金をもらっても使わないからこっちの方が嬉しい」そうです。

...まあ確かに。

最近は中国人は地下鉄の切符でさえアプリで買えるようになったから、現金の行き先はATM以外ぱっと思いつきません。

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WeChatの红包機能(グループ版)

話を聞いていて、これから現金を使う機会がもっと減って、さらに使えない場所も同時にもっと増えたとしても、ATMと新年会がある限り現金手渡しが基本なのはしばらく変わらないだろうなと思いました。日本でも中国でも。

逆に『電子お年玉』の普及でオフラインの新年会参加者が今後減って、伝統が変わっていくのかはちょっと興味あります。

 

日本も中国もこの文化の伝統は同様に根強いと思ってます。

一方で、日本がこのあたりで個人的に中国と違うと思うのは、便利さを追求しないこと、オンライン上でのお金やり取りのシステムをすぐ信用しないこと、電子決済アプリが統一されていないこと。(高齢者のスマホ使用能力はどうなんでしょう)

どれも『電子お年玉』の普及を妨げる要因になってそうです。それでもあと2,3年で『電子お年玉』が受け入れられ始めて、今の中国と同じ状況にしばらく落ち着くのかなと、北京の人々と話していて思いました。

 

ということで、今回は『電子お年玉』の今とこれからの話でした。

 

では。

 

※文章中で冬休みと春節の2つの言葉を使ってますが、一応僕の中の使い分けは下の通りです。

冬休み:学生のみ。大学生以上の場合1月下旬から2月下旬。

春節:全員。旧暦の年明けから数日間。2018年の場合2/16から。